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2021.07.08

当社二相鋼厚板が設計採用された石井水門が全建賞を受賞

日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:井上 昭彦)の省合金二相ステンレス鋼 約70トンを使用した石井水門(宮城県石巻市)が、「第68回 全建賞」を受賞しました。
「全建賞」は、一般社団法人全日本建設技術協会が主催する建設技術の発展を目的として昭和29年に始まった歴史と伝統のある賞であり、全国から集まった300件を超える推薦事業の中から特に優れた技術を表彰しているものです。

写真1.中央下が石井水門。後方に石井閘門とその奥に北上運河を中心に石巻市の市街地を臨む。
(国交省北上川下流河川事務所 提供)

石井水門は、東日本大震災の津波で被災し補修された国の重要文化財「石井閘門」の前面に位置しており、治水機能を補完しつつ、周辺環境との調和を図る目的で整備が進められて来ました。本案件においては、高強度かつ塩分腐食に強い省合金二相ステンレス鋼(ASTM S32304 23Cr-4Ni)が採用されており、機械設備の長寿命化や安全性・耐久性の向上に貢献しています。
今回、最先端の技術が採用された石井水門と、明治13年に完成した現存する日本最古の閘門である石井閘門の新旧2つの水門のコントラストは、地域の震災復興の象徴として市民に親しまれています。
当社は今後とも、広範な鋼種バリエーションとこれまで培ってきた技術の提供を通じて、文化財の保護ならびに質の高い日本のインフラ整備に貢献して参ります。

【石井水門概要】

発注者 東北地方整備局 北上川下流河川事務所
所在地 宮城県石巻市
工事名 旧北上川石井水門ゲート設備新設工事(2015年着工)
水門製作 旭イノベックス株式会社 殿
水門形式 観音開き方式マイターゲート
高さ8.5メートル、幅7.5メートル
鋼材使用量 ステンレス厚板:ASTM S32304(SUS323L)、SUS316L、他
約70㌧ 、板厚8~60mm

写真2.旧北上川側から見た石井水門の扉体
(旭イノベックス㈱ 提供)

(お問い合わせ先)

厚板営業部 03-6841-5086

以上