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2020.07.08

当社開発鋼SUS 821L1厚板を使用した「隅田川テラス」大型連絡橋が完成

日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田、代表取締役社長:伊藤 仁)が開発した省合金二相ステンレス鋼(SUS 821L1)の厚板約200トンが、東京都が進めている遊歩道「隅田川テラス連続化事業」の一環として新設された「月島川水門テラス連絡橋」と「大島川水門テラス連絡橋」の主要部材として使用されました。

「隅田川テラス」は、防潮堤の護岸基礎を活用した遊歩道で、今回の連続化事業では、歩行者の利便性や回遊性等の向上を目的として、隅田川の河口から浅草までの約14㎞にわたる水辺の動線の強化が進められており、大型ステンレス橋の設置により隅田川河口エリアの回遊性が向上すると同時に、周囲の建築物や構造物と調和した新しい水辺の都市景観が生み出されています。

先月末に完成した二つのステンレス橋は、それぞれ月島川と大島川の2つの支川による分断箇所をつなぐ役割を果たしており、橋長はそれぞれ「月島川水門テラス連絡橋」が39.5m、「大島川水門テラス連絡橋」が47.5mと、二相ステンレス鋼を使用した橋梁施設としては国内最長です。強度と耐食性に優れたSUS821L1を採用することで、橋の大型化に伴う重量増を抑えると同時に、メンテナンス負荷を軽減し、ライフサイクルコスト低減に大きく寄与しました。

今後同連続化事業では、竪川水門前にもステンレスを主要部材としたテラス連絡橋の設置が予定されています。

【物件概要】(敬称略)

発注者 東京都
工事名 隅田川(月島川水門)テラス連絡橋工事(上部工)、
テラス連絡橋(大島川水門)工事(上部工)その2
受注者 矢田工業株式会社(桁製作・上部工工事)
橋概要 ステンレス鋼単純木床版鈑桁橋
月島川水門テラス連絡橋 橋長39.5m、有効幅員3m
大島川水門テラス連絡橋 橋長47.5m、有効幅員3m
使用ステンレス鋼材 SUS 821L1(21%Cr-2%Ni-N)ステンレス厚板、約200トン(2橋計)

当社は、二相ステンレス鋼をはじめとした幅広い鋼種と高品質のステンレス製品による総合的なソリューションを提供し、今後とも質の高い社会インフラ整備に貢献してまいります。

写真1.月島川水門テラス連絡橋(桁下より撮影)

写真1.月島川水門テラス連絡橋(桁下より撮影)
(写真提供:道路構造物ジャーナルNET)

写真2.月島川水門テラス連絡橋(全体写真)

写真2.月島川水門テラス連絡橋(全体写真)

写真3.大島川水門テラス連絡橋(ブロック移送中)

写真3.大島川水門テラス連絡橋(ブロック移送中)
(写真提供:矢田工業株式会社)

写真4.大島川水門テラス連絡橋(架設中)

写真4.大島川水門テラス連絡橋(架設中)
(写真提供:矢田工業株式会社)

(お問い合わせ先)

厚板営業部 03-6841-5086