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2022.06.10

当社製品を使用した液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」および槇之口発電所取水堰が世界ステンレス協会のインダストリー・アワードをダブル受賞

日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:井上昭彦、以下「当社」)は、世界ステンレス協会(World Stainless/旧ISSF)の2022年インダストリー・アワード(Industry Award)で、当社のステンレス鋼が適用された案件の中から、「すいそ ふろんてぃあ」が「市場開発賞(Best Market Development Award)」銀賞を、「槇之口発電所取水堰」が「サステナビリティー賞(Sustainability Award)」銅賞を受賞しました。

インダストリー・アワードは、ステンレス鋼の新規用途への適用で優れた事例を表彰するもので、「市場開発(Market Development)」「技術(Technology)」「安全(Safety)」「サステナビリティー(Sustainability)」の4部門から構成されています。

液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」は、技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(略称:HySTRA)殿による豪州と日本における褐炭由来水素サプライチェーン実証事業の一環として、川崎重工業株式会社殿に発注された世界発の液化水素運搬船です。当運搬船には真空断熱二重殻構造の海上輸送液化水素タンクが搭載されており、このタンクに当社のステンレス鋼が適用されています。今回の受賞にあたってはカーボンニュートラル社会の実現に向けた取組みの中で、新たなステンレス需要の創出に寄与したことが高く評価されました。

槇之口発電所取水堰は、宮崎県に設置されたステンレス鋼製起伏ゲートです。従来、槇之口発電所の取水堰にはゴム堰が適用されていましたが、度重なる洪水時の転石流下によりゴム袋体に多くの損傷が発生し、使用し続けるには困難な状況になっていました。そこで取水堰の更新に際して、衝撃・摩耗対策として、特に耐摩耗性に優れた当社の省合金ステンレス鋼SUS821L1(NSSC 2120®、21Cr-2Ni)がゲートの素材に採用され、取水堰の長寿命化に貢献しています。今回の受賞にあたっては、貴重な再生可能エネルギーである水力発電所の取水堰改造工事に、ステンレス鋼で貢献した先駆け的な事例であることが高く評価されています。

当社は、これからも常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した、優れた商品の提供を通じて社会の発展に貢献して参ります。

【物件概要(敬称略)】

1. 液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」

発注者 技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機(HySTRA)
設計者 川崎重工業株式会社
製作者 川崎重工業株式会社
使用量 非開示

写真1:液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」

2. 槇之口発電所取水堰

発注者 九州電力株式会社
設計者 西日本技術開発株式会社・日立造船株式会社
製作者 日立造船株式会社
使用量 SUS821L1厚板 約52㌧

写真2:槇之口発電所取水堰

<世界ステンレス協会(World Stainless/旧ISSF)ホームページ>
https://www.worldstainless.org/news/winners-of-the-stainless-steel-industry-awards/

本件のお問い合わせ先

商品開発部 03-6841-5290