2020.09.03
日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:伊藤 仁)は、このたび東海鋼材工業株式会社殿の溶融亜鉛めっきライン新フラックス槽向けに、製鉄設備を含む生産設備用としては初めて、独自開発二相ステンレス鋼NSSC®2351(23Cr-5Ni-1Mo-N)の厚板を受注しました。
めっき処理の前工程となるフラックス処理では60~80℃の塩化亜鉛アンモニウム溶液を使用するため、フラックス槽は厳しい腐食環境にあります。同社では、これまで槽の部材としてSUS316Lを使用されていましたが、今回経年劣化の進んだ槽を更新するにあたり、長寿命化および耐震性向上等を目的として、耐応力腐食割れ性と強度に優れるNSSC®2351を槽本体の厚板および補強部材の溶接H形鋼に採用いただきました。
新フラックス槽は、瞳スチールワークス株式会社(愛媛県新居浜市)殿で製作されましたが、槽本体用の厚板に加えて、補強部材となるステンレス溶接H形鋼向け素材についてもNSSC®2351がスペックインされ、当社八幡製造所にて製造した幅3m超、長さ14m超の広幅厚板を使用することで、溶接工数や溶接歪みの削減、工期短縮等、素材提供から加工に至る一貫ソリューションのご提供を実現いたしました。同設備は、すでに先月据え付けが完了し、順調に稼働を開始しています。
当社は今後とも、今まで培ってきたノウハウをベースに、当社独自鋼種の用途拡大、安定供給を通じて、幅広いお客様のニーズにお応えして参ります。
発注者 | 東海鋼材工業株式会社 殿 |
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設置場所 | 愛知県知多市 |
工事名 | 溶融亜鉛めっきラインフラックス槽更新工事 |
フラックス槽製作 |
瞳スチールワークス株式会社 殿 (補強部材用H形鋼製作:株式会社アロイ 殿) |
鋼材使用量 | NSSC®2351厚板計25㌧ (内H形鋼用10㌧)、板厚10~16mm |
厚板営業部 03-6841-5086
以上