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2019.09.17

SUS304・316系を代替可能で溶接性に優れた次世代二相ステンレス鋼ラインナップを完成

~厳しい腐食環境に適用可能で溶接性に優れた二相ステンレス鋼NSSTS™2351を販売開始~

日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:伊藤 仁)は、統合記念商品として、SUS316・316L(以下「SUS316系」)の上位鋼種となる、SUS316系を代替可能な独自二相ステンレス鋼「NSSTS™2351」(23Cr-5Ni-1Mo-N)を開発いたしました。NSSTS™2351は汽水環境等の厳しい腐食環境に適用可能であるとともに、高い強度を生かした板厚の薄肉化により、製品の軽量化と鋼材使用量の削減を通じて素材調達コストの削減も可能であり、溶接作業性の改善と併せて、お客様に新たな価値をご提供できる商品です。
この度のNSSTS™2351の販売開始により、現在ご好評を頂いているNSSTS™2120(旧NSSC2120Ⓡ/2012年発表)と合わせて、代表的なオーステナイトステンレス鋼であるSUS304、SUS316系を代替可能で、溶接性も改善させた次世代二相ステンレス鋼シリーズのラインナップが完成いたしました。

1. NSSTS™2351の特徴
今回、当社が開発したNSSTS™2351の主な特徴は、以下の4点です。
(1) 優れた耐食性
水温の高い汽水環境においては、近年の地球温暖化の影響で厳しさを増した結果、SUS316系では十分な耐食性を発揮できないケースが出てまいりました。今回開発したNSSTS™2351(23Cr-5Ni-1Mo-N)の耐食性はSUS316系を上回り、SUS316系では耐食性が不足する環境においても、コストアップを抑制した鋼種の選定を可能とすることで、ライフサイクルコストの向上を実現します。

(2) 優れた溶接性
従来型の二相ステンレス鋼では、溶接入熱を制限する必要があることで、溶接作業効率が悪化するとともに、溶接条件によっては溶接部の耐食性が大きく低下する課題がありました。NSSTS™2351は、NSSTS™2120で培った、溶接部の特性低下を抑制するための成分設計技術をベースに、マイクロアロイング技術注1を導入することで、大入熱溶接を可能とすることに加えて、代表的な溶接法において、溶接部を含めてSUS316系と同等以上の耐食性を実現しました。

(3) 優れた機械的性質
SUS316系に比べ約2倍の強度(0.2%耐力)があることから、設計板厚の薄肉化を通じた鋼材使用量の削減(最大50%まで可能、用途により変化)が可能となり、設備や装置の小型化・軽量化を可能にします。

(4) 優れたコストパフォーマンスと省資源
NSSTS™2351は、レアメタルであるニッケルやモリブデンの添加量を削減した二相ステンレス鋼であることから、SUS316系に比べ、省資源性と価格安定性に優れるため、SUS316系よりもメリットのある価格注2をご提案することが可能となります。

(参考) 二相ステンレス鋼は、オーステナイト相とフェライト相の比率がほぼ等しい微細構造を持っており、SUS304、SUS316に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼に比べ、強度が高く耐食性に優れるとともに塩化物環境での応力腐食割れに対して優れた耐性を有しています。

2. 期待される用途
NSSTS™2351は、食品・薬品タンク類などの、従来はSUS316系が用いられた用途は言うまでもなく、臨海部の水門などのインフラ設備等、より高い耐食性を要求され得る用途についてもカバーする、コストと機能の関係が最適な商品です。またNSSTS™2351は、SUS329J1相当鋼であり、圧力容器規格等にも準拠しております。また、幅広いお客様のお役に立てるよう、NSSTS™2351は、厚板と薄板の両品種において商品化しております。

当社は、今後とも次世代二相鋼を通じたソリューションのご提案を通じて、幅広い需要分野において新たな価値をご提供することで、社会に貢献してまいります。

注1マイクロアロイング技術とは、ごく微量の元素を添加(及び、それに合わせて鋼材製造技術を適正化)することで、鋼材の特性を向上させる技術です。
注2販売価格は、原料価格、為替等により変動するため、お引き合い時にご相談ください。

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NSSTS™2351

本件に関するお問い合わせ先:
 商品開発部 ℡ 03‐6841‐5290
企画部   ℡ 03‐6841‐4919